出張先のホテルに着いたのは、夜の十時をまわっており、あとは、風呂に入って寝るだけでした。
終了間近の大浴場には、ご老人が一人入っておられました。お互いなんとなく気まずい空気を感じながら、淡々と体を洗い、ご老人は先に出て行きました。
一人になった開放感を満喫し、私もお風呂から上がり、着替えて脱衣所を出ると、私の履いてきたスリッパが、きれいに揃えて置いてあるのです。
明らかに先ほどの、ご老人がしてくれたようです。体どともに、心も少しあたたかくなりました。
2009-07-27 23:07:42