取引先の社長さんが甥子さんの話をしてくれました。アメリカに留学した彼は、現地で日本人ビジネスマンと仲良くなり、そのビジネスマンが日本に帰るおり、乗っていた車をただでもらいました。
ある日、その車を運転中、突然故障してしまい、動かなくなりました。日本とは違い隣の家まで、数時間もかかる大平原で、一人途方に暮れていると、一台の車がやってきます。
中から現れた紳士は、事情を聞くと、車の下にもぐり、故障の原因を突き止めると、自分の車で、隣町まで、部品を買いに行き、応急処置をして、車を動くようにしてくれました。
感激した甥子さんは、その時持っていた二万円を渡そうとすると、紳士は受け取らず、「かわりに、今度あなたが、同じような境遇の人と出会ったら、今日、私がしたことと同じことをして上げてください」というと、去って行ったそうです。
アメリカとは、そういう国のようです。