○酵素とは
酵素は、生体の細胞中で生産される一種の有機触媒であり、生物体内のほとんど全ての化学変化は酵素の助けにより正常に行われます。

ただ、他の触媒と異なることは、その作用が非常に選択的であって、特定の物質の化学反応に対してのみ特定の酵素が作用します。
この性質を反応特異性と言います。

黄変のシミ抜きに「過酸化水素」を使う場合、アンモニア水を足すことによって、過酸化水素の分解を促進します。つまり、過酸化水素は分解して発生する活性酸素が黄変のシミにアタックしてシミを分解し、シミが抜けます。

このシミ抜きでは機械力に頼らず、時間をかけてゆっくりと除去することが生地を傷めずにシミの抜き方法であり、これは、黄変のシミ抜きに限りません。

１　炭酸マグネシウム（又はソーダ灰）と過酸化水素３～７％をトロトロ程度に混合し、黄変ジミにつけて日光または薄いシミなら室内常温で放置することにより作用。

２　ドライヤーかコテで加熱しつつ、過酸化水素３％をシミの部分につけ、２～３回に一度の割合でアンモニア水（４０～５０倍希釈）を付ける。この方法は薄いシミのみに使用する。

３　絹の白裏地、または表地の全体に黄変ジミや赤カビの発生したものに、高級アルコール洗剤少々、メタ硅を少々混合したものに過酸化水素を加え加熱する。

４　過酸化水素３～７％を噴霧器で広範囲に発生した黄変にスプレーすることによりシミ抜きをする。

過酸化水素（別名　オキシドール）

ＰＨ６　３～３５％で濃厚な物は皮膚に付くとピリピリとした痛みを感じる。
使用法　４０～５０℃でアルカリ剤を添加して弱いアルカリ性で行う。ナイロンは要注意。塩素系漂白剤の使えない動物性繊維あるいは柄物に用いるが、温度を上げたりすると縮みを生じたり、柄がとんだりする。

シミ抜きには、コーヒー、チョコレート、ココア等により、黄変抜き、また、アイロンによる軽度の焼き焦がしの復元に用いられる。

ライトウエットワン

ウエットクリーニング用オールインワン洗剤です。洗浄・柔軟仕上げを同時に行うことができ、作業を効率化できます。

特徴
・工程短縮
　　洗浄と柔軟処理を同時に行えるので、作業性が向上します。
・オールインワン
　　柔軟剤・移染防止剤・抗菌剤・酵素が配合されたオールインワンタイプです。従来のように　　複数の助剤を必要とせず、ウエットクリーニングを容易に行うことができます。
・衛生的な洗浄
　　抗菌剤配合で衛生的な洗浄が行えます。
・風合い
　　ふんわり感があり、さらっとした肌触りの気持ち良い仕上がりになります。
・良好な作業性
　　溶解性に優れ、荷姿もコンパクトなので作業性が向上します。
・環境問題
　　無リン、「ＰＲＴＲ法」非該当です。

荷姿　　１０ｋｇタフテナー