鮮魚売り場に配属されたばかりの頃、先輩社員から、夜の海に連れて行ってもらったことがあります。
イカ釣り漁船の漁火が夜の海を照らして、とても綺麗でした。幻想的な光景にロマンティックな気分なっていると、「漁師達は、毎日海に出てる。時化の日は、遭難する船だってある。そうやって、命かけて釣ってくる魚だ。俺達も真剣に売らなきゃならないよな」と、先輩は、ポツリと言いました。
その後、先輩は北海道に転勤になり、僕も会社を辞め、勤めてたお店も無くなってしまいましたが、あの時の漁火と先輩の言葉は、今も心に灯っています。