ある企業の社長さんは、39歳の時に課長に就任しました。当時、奥さんが入院してしまい、三人の子育てと家事全般。そして、会社の課長職が、一気に降りかかってきたのです。
この二足のわらじを使いこなすには、効率的に仕事をする必要がありました。目についたのは、部下の無駄な動きです。そこで、一ヶ月に行った仕事の内容とそれに費やした日数を書かせ、現在の達成状況をチェックしました。
この方法をとると、いかに無駄な作業をしていたかがわかり、それ以降余分な残業が格段に減りました。次に、各社員と一回二時間の面談をしました。この面談は、秘密厳守で行われ、部下のプライベートの悩みや希望を引き出すことができました。
このような取り組みの結果、60時間してた残業はゼロになり、部署の社員は、皆が6:30には帰宅。余った時間は、趣味や自己啓発に費やされ、それが縁で何組かは結婚しました。
自分の家事の時間を絞り出すために、行ったことが、会社を成長させ、ご本人も社長まで昇りつめました。課長だった当時に結ばれた社員は、今でも欠かさずお歳暮を贈るとか。
あの頃、入院してくれた奥さんに、今はとても感謝しています。